今回は、2009年に佐藤次郎さんが主宰した原作から、5年の月日を費やし、ついに完成した「はるヲうるひと」についてご紹介!
いぶきの病気の病名とラストはどんなシーンが待っているのか?
気持ち悪いと言われるシーンは何なのか…
撮影場所や、モデルになった島があるのかどうか、調べてみました!
キャストの紹介もさせていただいています 🙂
はるヲうるひと いぶきはなんの病気?
気になるいぶきの病名なのですが、詳細がわかりません。ストーリーの中で、何度かいぶきが、働くことができない、濡れない、この場所で私は呑む(酒を)ことしかできない、と語っていました。
単なる病名のある病気ではなく、
・兄・哲雄(佐藤二朗)からの精神的・肉体的な支配
・島という閉鎖空間から逃げられない絶望感
・過去の忌まわしい家族の記憶等
で、精神的に心がすり減ってしまったため、無気力になり、寝て起きるだけの体になってしまったのかもしれないですね。
食事もあまりとらず、一人で外に出ることもできず、ただタバコと酒に浸る毎日。
自分で自分がわからなくなったり、不安定な毎日を送っており、実兄である得太に「逃げよう」と心の声を漏らす。
笑うことも走り回ることも、女郎たちのように働くこともできず、まるで生きているのに死んでいるかのような生活で、身も心も衰退していく。
はるヲうるひと ラストはハッピーエンド?
ちょっと不思議すぎて笑っていいのかまじめにとらえたらいいのかわからないラストなのですが、、
哲雄は、かげろうの女郎たちや、腹違いの兄弟である得太やいぶきを目の敵にしていたのだが、ついにラストでいぶきに性的虐待をしてしまう。
完全に犯されたのかはわからないが、乱れた服や傷のついた顔を見た得太は、実の妹が侵されたことに対し、哲雄に刃物を向け大激怒する。
兄の哲雄がどうしてここまでこの兄弟を恨んでいるかというと、「父親(先代)が妾(得太・いぶきの母)と心中し、それを追って自分の実母(正妻)が自殺した。だから得太たちが憎い」と思い込んでいました。
しかし実は、哲雄の実母(正妻)と得太たちの実母(妾)が愛し合っており、女2人で心中したというのが真相でした。
父親はそれを目撃して後追い自殺をしただけだったのです。
なぜそれをいままで黙っていたのかというと、死ぬ間際に父から「誰にも言うな!黙っていろ!」と首から血を吹出しながら言われたからです。
幼い得太はその真実を真摯にずっと隠し続けていたのです。
こんなに嫌な目に遭って。ひどい対応をされていたのに、なんで言えなかったのだろうか。
父親の最期がとんでもなく怖くてトラウマになっていたのだろうか。
いち視聴者のわたしが見た感じでは、、結構思い出したくない暗い気持ち悪いシーンの一つではありましたね…
この事実を知った哲雄は、自分がこれまで「怒りや憎しみ」の拠り所にしていた前提がすべて崩れ去り、戦意を喪失して意気消沈します。
そのあと、かげろうで働く女郎に動きがあり、ミャンマー人とりりは結婚し、島から出ることになる。
やっとここでハッピーなシーンが登場しましたね…
といってもここだけですね…
しあわせそうな二人が描かれていて、ほっとしました
そしてもうひとり、うちきなおさげ髪のさつみは、薬局で務めるりりの夫に、どうして軟膏を買わないのかと言われた際、ようやく自分を「私は春(はる)を売る人です」と受け入れ、前を向いて生きていく覚悟を決めます。
得太といぶきは結婚した二人の見える海にむかって叫び続けるシーンで幕を閉じた。
意気消沈した哲雄とその兄弟の関係がどうなったのか気になるのに…!!
はるヲうるひと撮影場所は愛知県佐久島。モデルとなった島は?
モデルとなった島については公式に明言されていませんでした。
いわゆる三重県の「渡鹿野島(わたかのじま)」など、かつて売春島として知られた離島の歴史的背景を着想のヒントにしているのではないかとされています。
実際のロケ地(撮影場所)は愛知県の「佐久島(さくしま)」です。
愛知県西尾市にある三河湾に浮かぶ島で、普段はアートの島として観光客に人気の美しい島ですが、映画内ではその閉塞感を出すための舞台として撮影に使われました。
何も知らずに観光で訪れたら、きっと自然豊かでゆったりした時間が過ごぜそうな島です
佐久島は、アポロ11号の秘密基地、平子古墳群、食べ物なら大あさり丼が有名な島です!
佐久島は、魅力いっぱいな島なんですね
一度行ってみたい!
はるヲうるひと気持ち悪い?意味わからない?
そうですね。その通りかもしれないです。
実に楽しくハッピーな映画からはかけ離れた物語になっています。
監督である佐藤次郎さんのすばらしい演技のせいで、胸糞悪く、とっても腹ただしいです。
嫌なことがあれば得太たちの母親のせいにするし、殴るけるは日常茶飯事。
女を金としてしか見ていない。
そもそも女郎たちのお話ですし、罵倒、DV、性的搾取、近親相姦等…、
演じてる女優さんは、上半身も堂々とさらすなど、かなり体を張った演技をされています。
あれだけ得太たちに強く当たっていたのに、その理由が自分の勘違いだったし、自分の母と得太たちの母親が愛し合っていたとか、結構すごい設定です。
え?っていうシーン多すぎです。
口コミでも、ラストの得太たち兄弟が海に向かって叫ぶシーンとか、え?え?って感じで、意味わからんという声が多数。
とにかく佐藤次郎さんが良くも悪くもすごいです。
普段の温厚で、すこしお馬鹿な雰囲気はどこにも存在していないので、ちょっと嫌いになりました…。
はるヲうるひと原作も佐藤次郎さんが主宰
「はるヲうるひと」は、佐藤二朗が主宰する演劇ユニット「ちからわざ」で2009年に初演された舞台劇で、2019年に映画化されました。
この作品は、架空の島の売春宿で生きる手がかりを掴めずもがきながらも生き抜こうとする兄妹たちの生き様を描いています。
佐藤二朗はこの舞台版から映画化に至るまで約5年をかけて脚色し、映画化を望んでいた佐藤二朗が約5年を掛けて完成させた作品です。
・監督 佐藤二朗
・脚本 佐藤二朗
・原作 佐藤二朗
2019年10月16日に第35回ワルシャワ国際映画祭で初上映されました。
原作があったんですね。
原作も主人公は哲雄、得太、いぶきの三兄弟で、キャラクター設定なども同じです。
哲雄が営む売春宿は架空の島で売春宿が連なるうちの一つで、お店の名前はかげろうではなく「かのかた」。
物語はこの三兄弟と、かのかたで働く女郎たち、店を訪れる客の人間模様を描いている。
ストーリーは、暴力や売春といった、映画とあまり変わりませんが、ただくらいだけの物語ではなく、どんなに理不尽な状況でもどこかで小さな幸せや愛、そして「ここではないどこか」への脱出を夢見て必死に生きています。
この原作があって、監督を務めた佐藤次郎さんは、ずっとこの映画を作るために時間を費やしていました。
嫌われ役に徹してでも、この作品を作り上げたのは、心が痛むこともあったことでしょう。
しかし、佐藤次郎さんと、山田孝之さんは、本当によく共演しますね。
共演するたびに、こんな役もやりたい、あんな話も作りたいと、創作意欲がわくのでしょうか。
二人の最初の出会いは、2005年に放送されたドラマ「H2~君といた日々」で、その時主演は山田孝之さんで、病院の先生役で佐藤次郎さんが演じたことだったそうです。
その時からふたりはお互いを意識していたそうで、プライベートで仲が良くて友達のような関係というよりは、やはり、先輩と後輩という演技の中での同士のような関係だそうです。
はるヲうるひと主要キャストの紹介
主に主演の山田孝之さん、仲里依紗さん、監督を務めた佐藤次郎さんが中心となった構成ですが、ほかにもキャラの濃いキャストさんがたくさんいますので、ぜひご紹介させていただけたらな!と
真柴得太:山田孝之 – 真柴家の次男で、かげろうの呼び込み兼女郎たちの世話係。買い物や洗濯をしつつ、体の弱い妹もいつも気にかけている。
真柴いぶき:仲里依紗 – 真柴家の長女。得太の実妹。持病で寝て起きて食べるという必要最低限の生活をしている。出かけるときも得太と一緒。
柘植純子:今藤洋子 – かげろうの女郎でムードメーカー。いろんな種類のかつらを持っていて、気分で変えている?いぶきとよく衝突する。メイクが濃い。大阪のおばちゃんて感じ
村松りり:笹野鈴々音 – かげろうの女郎。背が小さく癒し系。いつも笑顔を絶やさず、仕事も楽しんでいる。
近藤さつみ:駒林怜 – かげろうの新人娼で内気。おさげで黒縁眼鏡。恥ずかしさで薬局で軟膏を買うことをためらっている。
桜井峯:坂井真紀 – かげろうで最も古株。姉御肌で、だれよりも優しい。強くたくましい女の象徴という言葉がよく似合う。
真柴哲雄:佐藤二朗 – 真柴家の長男。得太の腹違いの兄。かげろうの主人。表情一つ変えず気性の荒い性格をしている。口の前に手が出る。
かげろうの人間を恨んでいる。
キャラクターの個性豊かで狂気的な演技は必見です!
再度申しますが、決して佐藤次郎さんと山田孝之さんのタッグだとしても、コメディ要素はありません! 


コメント